其の二 Chance Vought “コルセア”F4U-5Nの巻

出典:SOLID MODEL NET
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 さあ先月号よりの工作を続けましよう。

 先頃では尾翼の取付を示しましたが(10図)に於いては主翼の取付を示しました。

 この主翼の取付に簡単なようで仲々六ヶしく各部より充分検討の上、取付位置を決めナイフ及び分厚のノミにて彫ります。(一分厚のノミ[1]はソリッド工作上是非用意をしたいもので脚の穴を彫る場合も必要です。市価170円程度)の(イ)(ロ)(ハ)は注意を要する個所を示しましたが、のは前より見て左右の聴付位置の注意で、(イ)は上から見て前後のずれ、(ハ)は迎角の注意を示しました。

 竹ヒゴを二本くさびとして用い、上反角にも留意の上、セメダインで固著します。とにかく逆ガルの部分で少々のゆがみは見落し勝で、後で泣きたくなる事もあります故時間をかけて慎重に工作してください。

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11図)に於てはラッカーパテの使用個所を示しました。先月も述べた通り初心者程パテーは必要なもので、ピッタリ隙間なく工作するということは素人には困難ですから大いに利用しましょう。(オイル・パテと云うのもありますが乾操が違いのでラッカー・パテを求めてください)

 矢印の部分にパテを詰め2、3日放置後F号ペーパーにて余分のパテを落します。


其の他削り過の個所とかキズ跡もパテを用いて整型してください。

 これでいよいよ土台? は完成しました。然し早まっていわゆる筋彫はやらないでください。理由は後で述べますが塗装後筋彫を行います。

 さて作業の順序としてラッカー・サフェサー(下ぬり塗料)を塗付しますが、このサフェサーも塗料店にて求められますが(1kg入場350円程度)、これをシンナーで適当に薄めて全体にタップリと2~3回筆で塗付します。2~3回と申しましても、濃度に依って異なりますが回を重ねるに従って、程度は判って来るものです。なお塗付する場合エンジンの部分にでもキリを差し込んで、それを持ってやりますと容易です。

 2~3時間放置して充分乾きましたら280番位いの水ペーパー(塗料店にあり、20円程度)で磨きますが、水ペーパーの使用法は洗面器にでも水を汲み、適当な大きさに切ってペーパーに少量水を付け機体を磨きます。そうしますと表面が見違える種滑らかに成りますが、サフェサーを2~3回塗った程度ですと地肌が見えますから、其の上に尚数回サフェサーを塗付しペーパーを掛け、この工程をくり返し細かな凹凸も無くなる迄磨きます。

 以上で一応全工程の半分は終った訳ですが、外部艤装にかかりましよう。

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 さて、先ずプロペラの作り方ですが、皆さんが作られてる大部分は木製のプロペラセすが、私は一風変った金属製のプロペラを考えて見ました。案外簡単に回転も滑らかで実感的ですので参考迄に図解しましたが試作されてください。

 弾頭型のスピンナーと異り、この形式のものは木製などで作った場合取付穴も充分に彫れませんので非常に壊れ易く、高速回転中プロペラが抜けて飛ぶような重大事故も起りますので、ブリキ板とラッカパテーを利用したプロペラをお伝えする次です。

 さて、先ずプロペラの作り方ですが、皆さんが作られてる大部分は木製のプロペラセすが、私は一風変った金属製のプロペラを考えて見ました。案外簡単に回転も滑らかで実感的ですので参考迄に図解しましたが試作されてください。

 弾頭型のスピンナーと異り、この形式のものは木製などで作った場合取付穴も充分に彫れませんので非常に壊れ易く、高速回転中プロペラが抜けて飛ぶような重大事故も起りますので、ブリキ板とラッカパテーを利用したプロペラをお伝えする次です。

 (第12図)を参照ください。ほとんど半田付の仕事ですが、半田鏝の温度さえ適当であればコロコロ逃げ廻る半田の玉を追っかけずとも簡単に出来上ります。

 この項での材料は、ブリキ板(0.3mm厚)を少量、工具としてほラジオペンチか先の細いヤットコを用意します。何分指先でつまむのでやつと……と云うありさまですから落着いて作業を進めてください。

 最初は㊤及び㊨の金具を図面より寸法を計り切撞きますが、穴はポンチかキリの先でブリキを一撃し、出来た山をヤスリをかければドリルが無くとも簡単にあけられます。㊥及び他のまるめる金具は一寸困難できがJ先の細いペンチで最初両端をまげて置いて、全体を締付けて行けば美しい輪を作ることが出ます。

 この種の工作は兎に角数を多くすれば、つまり経験を重ねるに従って要領を覚えるものです、脚なども同じ工作ですから半田付と共に早くコツを呑込んでください。

 順序としては、(ホ)、(ニ)、虫ピンを穴に通して、(ハ)、次に(ト)のプロペラを(ヘ)に半田付後プロペラの付根取付角に注意しつつ(ホ)に接着、(ロ)、(イ)と半田付して最後に先端の丸味を上手く半田をもり付けて終ケます。

 材料のブリキ板より、手に入るならば真銀がもうし分ありませんが、ブリキ板でも接着する両方の金具を良くヤスリで磨き、ペーストを付ければ簡単に付ます。

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 又脚部でも同じことですが、鏝の熱が他へ伝らぬように手早くやることが肝要で、こちらが付けばあちらがポロリと成りかねませんから、真鍮板より熟の伝動度の違いブリキ板の方が初心者には工作容易かも知れません。

 さて、一応半田付が終りましたら半田の余分な処や(ニ)及(ホ)のカドにヤスリで丸味を付け最後に布でペーストをふき取ります。

 虫ピン持ってベラを廻転させますが、如何ですか?廻りますか?プロペラがブリ・キ板ですから惰力で一時間位い回っているかも知れません。とにかく最後の仕上を急ぎましよう。

  本棚よりプロペラに関する写真其の他の資料を引っ張り出し、翅のピッチを指先で与えます。進行方向に対して付根では120~130°になってますが、先端では160~170°で翅の型も機種に依ってそれぞれ異なりますから、こういった細い点迄気を配ってこそ実感味が増すものです。

 付根の聴付角や翅の形が気に人らこねば幾度でもやり直すことでソリッド製作に於てはズボラは禁もつです。この工程も終えましたら最後の仕上で、ペラを回転させ先端のフルエがないか充分確かめた上で、ラッカーパテーを掃先で超に厚妹を持たすために塗り付けます。

 これも先月述べた通り付板では相当に部厚く塗らねばなりませんから、数回に分けで付けることです。又全体も後でペーパーにて整形しますから少々厚目にパテーを塗ります。

 皆さんはブリキにパテを塗っても後でハガレルのではないかと心配されるかも知れませんが、後で翅のピッチを変えたり、物に当てたりせぬ限り大丈夫ですから御安心ください。

 パテを塗りましたら一日位い放置乾操させ、其の後はサソドペーパーで荒落しをして水ペーパーにてプロペラらしく? 整形しますが、ここの所は各人のセンスの問題で大根のようなペラに仕上げるかペラらしきペラにするかの分岐点です。写真で見ますと先端に成るに従って薄くなっているようですが、土台骨にブリキを使用してありますから充分ペーパーを使用して、薄くなり過ぎましたら又パテを塗れば良いのですから、木製のベラと違い遠慮なく満足の行く迄やり直してください。

 以上で厄介もののプロペラも色を塗れば仕上りで、サフェサーを軽く塗り水ペーパをかけ、スピンナ及び翅を黒に、先端をオレソジ色に塗り分けて仕上りです。

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 次はイミティシヨン・エンジンの製作です。これもかなり五月蠅い仕事ですが(14図[2])を御覧の上工作してください。やはりブリキ板を先月工作した機首口内径に合わせて直径を定めて切抜き、次に銅線(コイルなどに使用してあるものが良い)を図の如く巻付けます。簡単なものですが1/50位に使用するのであれば充分実感を添えて呉れます。

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 次に奥行を考えて(イ)の金具を作り、前面には畳上敷に使用する鋲の頭を載り穴をあけ、コイルを巻いたェンジン?に前後に半田付します。

 以上のエンジンで完成しましたら黒ラッカーを塗り、図では取付図を示しましたが、一番最後にセメダインで取付けますから御留意ください。

 さていよいよ脚工作に入りましよう。最近では模型店でも各種のゴムタイヤが用意されてあり、本機の場合14mmを二個求めて来ましよう。(15円見当)。

 14mm位の径になりますとニュームのリブが付いてありますがリブがあまり先が出てましたらゴムより取はずしヤスリで削ります。そして次にリブの穴に通る銅線(無ければ針金)を探し、ブリキで切抜いたのを先に半田付し車輪を通し3mm程度長めに切ります。脚柱となるものはあまり細いと格好が悪いので小間物屋などで、金製の編棒を求めて来ると仲々重宝で各種の太さを用意すればメッキをしてありますので半田も良く付き他にも利用i出来ますので用意してください(4本組で20円程度)

 さて(ロ)の個所を曲げて差込む長さを見てペンチにて切断先をヤスリにて尖らします。次に(ハ)のパイプを先の要領で作り、半田付後(ハ)の上に巻付ける(ニ)を作りこれを付けます。又U字型の金具も作り(ヘ)の銅線(主脚注よりも細い目のものを使用すること)と共に半田付をして脚工事は終了です。 尾輪は 4mm位と云ったものですから市販品は無く自家製? となりますが、次に述べる要領で作ってください。
 先づ適当な角棒を見付け必ず木目と直角に切り、コンパスで円を画き中心に先にキリで穴を開けます。次にナイフで荒削りしキリに差込んでペーパーで仕上ます。コルセアの尾輪の角は丸味が付いてませんからご注意ください。それからすぐに窯で塗装を行ってください。

 尾輪が出来ましたら尾脚ですが、何しろ小さいので厄介でマゴマゴしてると、熱が伝って先に半田付した処がポロリと落ちて初めは最も苦心する個所ですが、両方を良く磨いてペーストを忘れず付け手早く半田付することです。小さいものだからとゴマ化してはいけません。手早くと云っても充分付けぬと地上滑走中取れる恐れもありますから御要人を!

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 次はキャノピーの製作です。最近誌上に発表されるソリッド・モデルの大部分は透明風防で作られており、不透明な木製にした場合実感的に見て3、4割方損をします。従って本機に於てもプラスチック板を使用してプレス?することにしましたが、皆さんの所に依りプラスチック板の入手が困難と恩れますので、多少曇るのが欠点ですがセルロイドなどで作られても結構です(木製よりマシですからね)。

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 さて、(15図)を御覧ください。先づ雄型を作る訳ですが(イ)図の如く斜線位の大きさの型(先月の胴体を作る要領で……)を檜の木片で作ります。この型も図面や写真で出来得る限り忠実を作ることが肝要です。良いかげんなものを作ると不恰好なものが出来て、風防のみが気に成り流行病ノイローゼに成らぬとも限りません。

 (ハ)図に示しましたが熱湯の中[3]での工作ですから柄としてキリを突差し、この柄を持って作業します。先づプラスチック板又はセルロイド板を夙防の倍程度の大きさに切り画鋲で一端に止めます(画鋲は15個位用意すること)。それを沸騰直前位の湯(沸騰するとプラスチック板に於ても曇ります)の中に図の要領で入れ片一方をペンチで引っ張る訳で、すぐに数ミリ延びますから、その部分を画鋲で止め、次の個所も同じく引っ張り止めます。

 次に今度は反対側を同じ作業をくり返す訳で、奴が出来ましたらその部分の画鋲を取り、皺が無くなる迄引っ張り画鋲で止ます。

 以上の工程をくり返す内エンピツで印した必要分内に皺がなくなりますから、これで作業を中止し、画鋲を取り去ります。そして型から取る前にエンピツの印よりも3ミリ位余分にナイフの先で印をつけ(イ)図の如くハサミで朗の部分を切り去ります。

 如何ですか? うまく行きましたか?胴体の上に乗っけて工合はどうか試して見てください。風防を乗せただけでホトンド完成してように見え嬉しいものです。この引っ張って作る法方が最も手軽く簡単に出来ますから、風防だけに限らずオイルクラーなど、中空にしたい折型を作って引っ張れば、至極簡単と云う訳で、今後も大いに利用しててください。

 又「天山」「彩雲」などの段の付いた風防も型をそのように作ればその値の段が再生されます。 次に枠は機体に合わせて切った後ナイフの先で風防に枠を印し先の細
い筆で慎重に書き入れます(勿論ネイーピーブルを)。以上で風防工事は終了です。
 次は(16図)を参照ください。爆弾架、脚カバー、機銃、などの小物?の製作です。

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 (イ)の爆弾架は檜棒より削出し懸吊金具後ブリキ板を細長く切り、差込む部分は虫ピンの先を利用します。
機銃も適当なもので図面通りに作り脚カバーもそれぞれ図に合せて差込む部分(三角の黒く印した部分)を含めてブリキ板より切抜きます。
 此の他操縦席内の座席、計器パネル、投下用タンク、アンテナ柱は来月順を追って解説します。
(皆さんの御意見、御批評を「超音クラブ[4]」へお寄せ下されば幸です)。
彩雲会「空のピエロ」

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出典

(株)文林堂航空ファン 1955年12月号 P86~P89,P95

脚注

  1. 一分は、約3mmです。大町氏が使っていたのは、おそらく突きノミと思われます(調査中)。
  2. 大町氏の説明の図の番号は、14になっていますが、13の間違いだろうと思われます。
  3. 湯の中につける方法は、曇ってしまうため、すぐに電熱器(トースター、ホットプレート等)にかわってしまった。
  4. 「航空ファン」の読者投稿欄





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